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子どもの病気

りんご病

ほっぺたが真っ赤になる「りんご病」について

学童期によくある感染症の一つとして注意しなくてはいけないのが「りんご病」です。
「りんご病」という名称は通称で、正式には「伝染性紅斑」という感染症の一種です。
りんご病にかかるとほっぺたがまるでりんごの実のように真っ赤な色がつくのですが、顔以外にも太腿や腕にも同じように赤い斑点ができます。

感染の原因とされているのはB19ウイルスと呼ばれているもので、早い人は幼児期から発症し12歳くらいまで罹患の可能性があります。

症例としては多くありませんが大人が罹患することもあり、発症すると子供と同じように顔や体の特定の部位が真っ赤になり斑点が出てきます。

潜伏期が4~15日ほどと非常に長いことが特徴であり、罹患していることに気が付かず普段通りの集団生活を送ってしまうことにより感染を広げてしまうこともあります。

現在までのところ感染経路は確実にわかってはいないのですが、感染力そのものはそれほど高くなく、また一度かかって治ればその後二度とかからないよう免疫ができます。

大人になってから発症をすることで重症化するおそれがあるので、できれば回復力のある子供のうちに一度罹患しておきたい病気と言えます。

特に注意したいのが成人してから妊娠中の母体がかかったときで、胎児水腫や流産の原因になることがわかっているのでこれから結婚や妊娠を予定している人は過去の病歴をしっかり調べておくようにしましょう。

りんご病の主な症状と治療方法

主な症状となるのは顔や体にできる赤い斑点ですが、それに伴い37.5度くらいの微熱が続きます。
また斑点が出た部位が痒くなってしまうこともよくあり、子供が患部をかきむしってしまうという怪我もよく起こります。

顔にできる紅斑は顔面の下半分の頬から顎にかけてからのみ出て、額や鼻などといったところまで及ぶということはありません。

太腿やお尻にできる紅斑は全体的に赤くなるというよりは、10円玉くらいの大きさのものが複数出るというところが特徴で、レースの模様のような赤みになることもあります。

これら紅斑は中心部の色味が強く外周に近づくほど色が薄くなっていくので、もし熱が出たときに斑点があったら形状よりりんご病であるかを判断するようにしましょう。

顔つきが変化するので子供が罹患をするとつい保護者としては焦ってしまいますが、基本的には安静にしていれば危険な症状に発展することはありません。

まずは熱が下がるまでは安静にして横になり、痒みが強く出てしまうときには塗り薬として処方されるかゆみ止めをつけてあげるのがよい方法です。

熱が下がり一見治ったように見えても、病後すぐに強い日光に当たると再発することもあるので無理をしないように気をつけてください。