1. >
  2. >
  3. 手足口病
子どもの病気

手足口病

強い痛みを伴うことが特徴な「手足口病」

子供がかかりやすい感染症として非常に有名なものの一つに「手足口病」があります。
手足口病は文字通り手足と口腔内に水疱ができる病気のことで、夏場には乳幼児の集まる保育所などで大流行します。
感染力が強い病気であるため集団感染してしまうこともよくあり、十分に注意をする必要があります。

流行する季節はだいたい夏頃となっており、夏風邪と一緒に症状が出るというケースも珍しくありません。
特に感染が多いのは5~6歳くらいまでの乳幼児なのですが、普段から身の回りの世話をしているお母さんや保育士が罹患してしまう例もよくあります。

病原とされているのは「コクサッキーウイルスA16型」と言われているもので、感染が起ると口の中に小さな発疹のようなものができます。

口腔内の発疹としては口内炎がよくありますが、手足口病でできる発疹はそれとは少し種類が違っており小児科では発疹の形状により手足口病としての診断を行います。

手足口病でできる発疹の大きな特徴は水泡状で強い痛みを伴い、かゆみにより自分でかきむしって壊してしまうこともよくあるという点です。

中でも面倒なのは口の中にできる水疱で、壊れやすくすぐ破れてしまうとともに非常に強い痛みを発症することになります。
そのためものを食べたり飲んだりするたびに痛みを感じるようになり、食欲不振や機嫌の悪さを作り出します。

食事のたびにわんわんと泣かれることになるというのが保護者にとっては精神的にきついところですので、罹患をしたら早めに小児科に行き治療していきましょう。

感染力は弱いが感染したとの症状は重い

手足口病の原因であるコクサッキーウイルスは非常に感染力が強く、なかなか簡単に殺菌することができません。
感染してからの潜伏期間はだいたい3~8日くらいで、発症すると最初の1~2日で非常に高い熱が出ます。

発熱は平均的に38度近くになるのですが、体質によってはそれほど高熱にならないこともあるので手足口病の診断が遅れることもあるようです。

発熱のあとに来るのが手足口病特有の水疱で、手足の皮膚や口腔内の粘膜に粟粒~小豆粒くらいの大きさのたくさんの発疹が出てきます。

年齢によってこの発疹の出る場所には若干の違いが見られるようで、年長児くらいになると手のひらや足に集中をする一方、乳児くらいではより広い範囲のおしりや膝といったところにまで症状が及びます。

これらの水疱は放置しておけば1週間くらいでキレイに消えてくれるのですが、途中で破れてしまうと跡になってしまうこともよくあり、強い痛みを伴います。

小児科ではまず発熱をおさえる解熱剤を処方するとともに、口内炎と同じく口の中の傷を治すための薬を処方します。