子どもの病気

風疹

三日ばしかとも言われる「風疹」の症状

風疹は別名「三日ばしか」と呼ばれることもある子供によくある病気です。
麻疹(はしか)に比べて症状が軽く済むのでそれほど重要に思わない人もいるのですが、子供のときに罹患をせずに大人になってからかかってしまった場合にはかなり重症化することもある危険な病気です。

特にここ近年では成人男性の罹患件数が増えてきており、子供のときに罹患をしなかったり予防接種を受けていなかった人の発症が目立ちます。

近年の統計では風疹として診療期間を受診する人の割合は9割が成人となっており、そのうちの大半は20~40代の男性です。

成人女性の罹患も増えており、妊娠中の女性が感染してしまった場合には胎児に障害や流産といったリスクが高くなってしまいます。

なぜここ近年になって成人の風疹が増えてきているかというと、それはちょうどこの世代では風疹の定期予防接種制度が変更することになったためで、以前までは女児のみが予防接種の対象にされてきたということが関係しています。

風疹は子供のうちに罹患をして回復をすれば免疫がついてその後かかることはないのですが、感染もせず予防接種もしなかった場合には成人してからの危険性が非常に高くなってしまいます。

子供の時期の風疹はもし罹患がない場合には積極的に予防接種を受けるようにし、将来重症化しないように気をつけましょう。

高熱とともに風邪によく似た症状

風疹にかかったときにはまず38℃くらいの非常に高い熱が出て、目の充血や咽頭部の炎症が起こります。
風邪によく似た症状ですが、大きな違いとなるのは顔や体に赤い発疹ができるという点です。
罹患をしてすぐに小さな赤い発疹が全身に出るようになり、耳の後ろのリンパ節が腫れるなど痛みが伴われます。

しかし「三日ばしか」という名称からもわかるように、子供のときの風疹はだいたい3日くらいでおさまってくれて以後は急速に回復に向かいます。

ただし子供が発症する風疹であってもまれに重症化してしまうこともあり、脳炎や血小板減少性紫斑病などといった治療の難しい病気に進行したりします。

子供よりも成人してからの発症の方がこの重症化傾向が見られており、一週間以上も日常生活が送れなくなってしまうということも珍しくありません。

風疹の原因となっているのは風疹ウイルスで、春先から夏場にかけて流行していきます。
潜伏期間は2~3週間と非常に長く最初は風邪によく似た感冒症状が現れます。
その後発疹が出始めることで高熱など重症化が始まります。

重症化しない一般的な風疹の場合、治療方法は基本的には対処療法となり自然治療するのを待つことになります。
安静にしていれば数日で収まってくれる病気なのでまずは無理をせずゆっくり体を休ませてください。